マユタテアカネ

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* 羽化 ♀ 翅斑型 ・・・ この写真を撮影した頃はコノシメトンボに交じって本種の羽化が日常的に見られた。

2017年6月27日 雅の広場の池



和名: マユタテアカネ
由来: まゆたて(眉立)は額面の明瞭な眉状斑を平安時代の「麻呂眉(まろまゆ)」に見立てたもの
学名: Sympetrum eroticum
分類: 不均翅亜目・トンボ科・アカネ属
全長: ♂ 31~43mm・♀ 30~42mm ・・・ アカネ属内ではやや小型種

環境: 周囲に樹林のある池沼、湿地、水田など
発生: 1年1化 ・・・ 卵期間 6ヶ月・幼虫期間 3~5ヶ月程度.卵で越冬する
形態: 前額に明瞭な眉状斑.成熟 ♂は腹部のみが赤化し、♀の腹部は黄褐色.♀にのみ翅斑型と無翅斑型が普通に混在する
識別: 胸部側面中央の黒条は細く小さい(個体差あり)・・・ リスアカネ、ノシメトンボ、コノシメトンボ、マイコアカネとの比較
※ ヒメアカネとの比較は当該種のページを参照

*** 森林公園内での観察状況 ***

記録: 2024年観察データ ・・・ 7月25日初見 / 10月11日終見 / 観察日数 6日
   
区分: 園内羽化種 ・・・ 2019年から個体数の激減が続き、現在は観察機会が極めて少なくなっている
羽化: 6月中旬~ / あざみくぼ沼でごく少数.雅の広場の池、花木園人工池の個体群は2021年に消失した可能性が高い
観察: 6月中旬~11月下旬 / あざみくぼ沼周辺などで散発的に見かける程度
生態: 羽化後は暗い林縁で越夏し、9月中旬頃に水辺に戻って生殖活動が始まる
追記: 羽化水域のあざみくぼ沼で実施されるイベント等の影響も不安要素のひとつである

** アップロード 9画像 ***

① 羽化 ♀ 翅斑型 2017年06月27日 雅の広場の池
② 未成熟 ♂ 2020年08月26日 あざみくぼ沼南草地
③ 未成熟 ♀ 翅斑型 2017年08月25日 野外炊飯広場
④ 未成熟 ♀ 無翅斑型 2017年07月03日 野外炊飯広場
⑤ 成熟 ♂ 2020年09月15日 あざみくぼ沼南草地
⑥ 成熟 ♂ 2020年09月15日 あざみくぼ沼南草地
⑦ 成熟 ♀ 翅斑型 2020年09月11日 あざみくぼ沼南草地
⑧ 成熟 ♀ 無翅斑型 2020年09月15日 あざみくぼ沼南草地
⑨ 交尾態 ♂♀(♀は無翅斑型) 2017年09月26日 雅の広場の池

* 未成熟 ♂ ・・・ 羽化水域周辺の林縁や草地で越夏し、旧盆前に既に赤化している個体も少なからず目にする。

2020年8月26日 あざみくぼ沼南草地

* 未成熟 ♀ 翅斑型 ・・・ 他の翅斑型3種よりサイズがひと回り小さいので、基礎知識があれば誤認することはない。

2017年8月25日 野外炊飯広場

* 未成熟 ♀ 無翅斑型 ・・・ この草地では雅の広場の池などで羽化した多くの未成熟個体が毎年越夏していた。

2017年7月3日 野外炊飯広場

* 成熟 ♂ ・・・ 和名は前額の眉状斑を平安時代の麻呂眉に見立てたそうだが、直感的にはブタの鼻孔を思わせる。

2020年9月15日 あざみくぼ沼南草地

* 成熟 ♂ ・・・ ほぼ同サイズのナツアカネより細身の体型で、腹端の上付属器が上側に強く反る。

2020年9月15日 あざみくぼ沼南草地

* 成熟 ♀ 翅斑型 ・・・ 生殖活動が一段落する午後は ♂♀共に水辺周辺の草地で過ごしていることが多い。

2020年9月11日 あざみくぼ沼南草地

* 成熟 ♀ 無翅斑型 ・・・ 最後の砦になったあざみくぼ沼でもこの翌年以降は激減に拍車がかかってしまった。

2020年9月15日 あざみくぼ沼南草地

* 交尾態 ♂♀(♀は無翅斑型)・・・ 秋の晴天日の午前中に抽水植物の周辺で複数の交尾態がよく見られた。

2017年9月26日 雅の広場の池