キイトトンボ

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* 羽化 ♀ ・・・ アメリカザリガニの被害を受けた本丸の代替社交場として、小さな池が本種を消失の危機から救った。

2019年7月20日 植物園展示棟前池



和名: キイトトンボ
由来: 黄色い体色に因んだもの
学名: Ceriagrion melanurum
分類: 均翅亜目・イトトンボ科・キイトトンボ属
全長: ♂ 31~44mm・♀ 33~48mm ・・・ 均翅亜目内では中型種

環境: 抽水植物が繁茂する池沼、湿地
発生: 1年1~2化 ・・・ 卵期間 1~3週間・幼虫期間 2ヶ月~1年程度.幼虫で越冬する
形態: 成熟個体の複眼と胸部は黄緑色.成熟 ♂の腹部は鮮やかな黄色で腹端付近に黒色斑、♀は黄色と緑色の個体が混在する

*** 森林公園内での観察状況 ***

記録: 2024年観察データ ・・・ 5月22日初見 / 9月14日終見 / 観察日数 24日
   
区分: 園内羽化種 ・・・ 2018年のアメリカザリガニ食害による激減を経て、個体数、観察機会共にほぼ回復している
羽化: 5月中旬~ / 水生植物の池
観察: 5月中旬~9月中旬 / 水生植物の池及び周辺の草地
生態: 生殖活動時以外は草地で過ごし、♂は水辺周辺、♀は水辺から少し離れた場所で見つかる
追記: 元々園内の在来種ではなく、水草に付着していた卵が2010年頃に随伴移入されたらしい

*** アップロード 9画像 ***

① 羽化 ♀ 2019年07月20日 植物園展示棟前池
② 羽化 ♂ 2020年07月02日 植物園展示棟前池
③ 未成熟 ♂ 2024年05月30日 水生植物の池
④ 未成熟 ♀ 2023年06月24日 水生植物の池
⑤ 成熟 ♂ 2024年07月09日 水生植物の池
⑥ 成熟 ♀ 黄色型 2024年07月09日 水生植物の池
⑦ 成熟 ♀ 緑色型 2023年07月05日 水生植物の池
⑧ 交尾態 ♂♀(♀は黄色型) 2022年06月24日 水生植物の池
⑨ 交尾態 ♂♀(♀は緑色型) 2024年07月13日 植物園展示棟前池

* 羽化 ♂ ・・・ 浮葉植物の葉などの水面に近い位置で、あまり時間帯に拘ることなく続々と羽化していた。

2020年7月2日 植物園展示棟前池

* 未成熟 ♂ ・・・ 灰色の複眼と淡赤褐色の胸部が未成熟時の特徴、♂の証である腹端の黒色斑が薄く出ている。

2024年5月30日 水生植物の池

* 未成熟 ♀ ・・・ 未成熟時の体色は一律に黄色なので、将来黄色型、緑色型のどちらになるのかは予測がつかない。

2023年6月24日 水生植物の池

* 成熟 ♂ ・・・ 複眼と胸部が黄緑色に変わり、鮮やかさを増した黄色の腹部は黒色斑が明瞭になっている。

2024年7月9日 水生植物の池

* 成熟 ♀ 黄色型 ・・・ 腹部の中間までがくすみのある黄色で、腹端に近付くほど黄緑色味が強くなる。

2024年7月9日 水生植物の池

* 成熟 ♀ 緑色型 ・・・ 成熟に伴って全身黄緑色になるが、半成熟時には黄色型との中間のような個体も見かける。

2023年7月5日 水生植物の池

* 交尾態 ♂♀(♀は黄色型)・・・ 昼前から水辺周辺の草地で交尾態となり、続々と産卵に繰り出して行く。

2022年6月24日 水生植物の池

* 交尾態 ♂♀(♀は緑色型)・・・ 水辺に単独でやって来た ♀が張り込んでいた ♂にキャッチされたケース。

2024年7月13日 植物園展示棟前池